先日、

癌を転移され、

もう立ち上がることもしんどいと

なんとか、座った姿勢のまま

お部屋で私を迎え入れてくださった患者さんがいました。

その日、脈を診させていただくと、

少し早めではあるものの

太く、力強い拍動があり

「まだ、いける！」と感じましたので

しんどいのは承知の上で、

私が施術をさせていただいている間も、

患者さんご自身にもこんにゃく湿布をしていただくことに。

患者さんは現状、

お一人で

棒灸に火をつけて

枇杷葉温灸をするのは

しんどいとのことでしたので、

お1人の時も出来るように

近くのスーパーでこんにゃくを買っていき

こんにゃく湿布のやり方を伝授させていただきました。

お鍋をお借りして

コンニャクを20分ほど茹で、

それをタオルで包み（結構熱い！）

枇杷の葉のツルツルした方を肌に当てていただくという簡単な施術。

なんか、しんどいな〜という場所に当てていただきます。

コンニャクは冷えにくく、

毒素も排出する手伝い力があるとの伝承があるので、

このような民間療法があるのです。

それからその、

コンニャク湿布と

私が枇杷葉温圧を

1時間ほど全身に施術させていただき、

雑談をしながら帰る準備をしてましたら、

患者さんに

「久しぶりに、声を出して笑えるほど元気になれました」

と弱々しいけれど

晴れやかな笑顔でおっしゃっていただきました。

私は、この17年間ほど、

枇杷葉温圧という

民間療法を

自宅で家族に施術をしてきました。

それを、

有機野菜屋さんにお話ししたところ

お店に来られる方々をご紹介いただき、

施術をさせていただくたびに、

症状が緩和されたお話や、

生活活動が楽になられたとのお話をいただきました。

なので今、世間一般には重篤かな？という方が来られても

基本、私、非常に能天気キャラのままです。

なんなら、

「ああ、今、この人に出会えて良かった〜」

そう思います。

なぜなら、枇杷葉温圧を施術した後、患者さんは

間違いなく皆、

「気持ち良かった〜❤︎しんどかったところが楽になりました」

と、おっしゃっていただけたからです。

ちなみに施術中は

私の軽口を延々と聞かされることになります。

ほぼ、どーでもいい話です。

「この前、ショッキングピンクの紫陽花を見かけた」とか

「ウチの息子がいろんな虫を食べる」（鉄板ネタ）とか

マジ、どーでもいい。

そんな、大阪人とは思えないほどのつまらない話を聞かされて

患者さんたちやご家族の方々は

笑ってくださります。

そして皆んな、口を揃えて、

「笑うことがなかったなぁ」とおっしゃられます。

この状況では、どーでもいい話をされてないことが多い。

そう感じられます。

深刻になられていることが多いです。

当たり前ですよね。

家族が余命⚪︎⚪︎年、とか、ステージ4とか5とか言われて

軽口叩けなくなっちゃいますよね。

私は、そんな患者さんに

少しだけ笑って、少しだけ楽になる

枇杷葉温圧をさせていただきます。

枇杷葉温圧の後、

そのまま爆睡していただけたら効果も倍増なので

出来るだけ自宅で受けていただきたい。

出先でも、その後、お家に帰られてから

お昼寝など、本来、身体が求めている休息をとっていただきたいです。

そして、また次の週もお会いできたら最高です。

翌週、

前述の患者様は

髪をサッパリ切り揃えられ、

立ち上がって私を迎え入れてくださいました。

「毎日、ずっとコンニャク湿布してました」

「ずっと行けなかったカットに行ってきました。座ってられたので、ようやく行けました」

「近所のスーパーに300mほどですが、歩いて行けました」

その日、私は

「癌の研究所の冊子を、特に業者でもなく一主婦なのに100冊も頼んでしまったパワフルな私の母の話」をして帰ってきました。

どーでもいい話ですが、爆笑して帰ってきました。

次週、もっと元気になっていらっしゃいますように。

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